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研究紹介

柳チーム チームリーダー:柳 輝希 助教

本研究チームの研究目的は、悪性黒色腫・皮膚有棘細胞癌・リンパ腫などの皮膚悪性腫瘍の病態解明です。2015年に柳が米国留学から帰国し、秦洋郎先生(現:はた皮膚科スキンケアクリニック院長)が指導されている皮膚外科チームと合流して研究を開始いたしました。皮膚悪性腫瘍の治療は手術療法が主ですが、進行例・転移例では化学療法などの全身療法が必要になります。 近年、多くの悪性腫瘍において免疫チェックポイント阻害剤の有効性が証明されてきましたが、効果は限られておりさらなる治療法開発が望まれています。北海道大学皮膚科の研究チームでは、豊富に蓄積された腫瘍検体を用いて、新規治療ターゲットの探索と治療実験を行っております。2016年〜2020年、本研究グループに北村真也先生が加わり、学位を取得されました。北村先生は、皮膚外科グループのリーダーとして臨床研究・手術指導に尽力されています。2020年から、得地景子先生・前田拓哉先生・翁羽さんが加わり実験生活を開始いたしました。臨床検体を生かしながら、臨床現場に還元できるような研究成果をあげられるように、がんばりたいと思います。

研究成果#1:皮膚悪性腫瘍におけるPCTAIRE1の発現解析と結合蛋白の同定
皮膚有棘細胞癌におけるリン酸化酵素PCTAIRE1の発現解析を、結合分子の同定をおこない、PCTAIRE1は腫瘍抑制分子p27をリン酸化していること、臨床的にPCTAIRE1の発現は患者予後と負の相関があることを示した(Yanagi T et al. J Dermatol Sci 2017, Frontiers in Oncology 2018, J Dermatol 2019)。

 

研究成果#2:表皮細胞の癌化におけるミトコンドリア融合・分裂分子の機能解析
皮膚有棘細胞癌におけるミトコンドリア分裂分子Drp1の機能を解析した。Drp1のノックダウンによって、皮膚有棘細胞癌細胞は増殖停止し、細胞分裂も停止した。臨床的にはDrp1の発現は、患者病期と正の相関を認めた(Kitamura S, Yanagi T, et al. J Dermatol Sci 2017)。乳房外パジェット病でも腫瘍部でDrp1の発現が亢進していた。(Kitamura S, Yanagi T, et al. J Eur Acad Dermatol Venereol 2020)。また表皮特異的Drp1ノックアウトマウスの解析を行い、表皮の発生には異常を認めなかった(Yanagi, Kitamura, et al. J Dermatol Sci 2020)。
 
研究成果#3:TRIM29による扁平上皮がんの転移メカニズム
扁平上皮がんにおいて,TRIM29分子ががんの転移を制御するという新しいメカニズムを解明。異常な DNA メチル化制御を受けてTRIM29の発現が抑制され、扁平上皮がんの転移が促進されることを発見した。臨床検体において、扁平上皮がんではTRIM29発現が低下しており,それがケラチン分布の異常と細胞遊走・転移能の獲得に寄与していた。(Yanagi T, et al. Cancer Res. 2018, 北海道大学PRESS RELEASE 2018/11/2)

 

研究成果#4:乳房外パジェット病モデルの樹立
乳房外パジェット病は細胞株がなく新規治療法の開発が困難であったが、北海道大学皮膚科研究グループは患者由来組織を免疫不全マウスに移植することによって異種移植モデルを作製した。遺伝子変異検索に基づいた個別化医療を試み、治療効果が認められた。(Maeda T, Kitamura S, Yanagi T, et al. Oncogene 2020, 北海道大学PRESS RELEASE 2020/8/20

 


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